思い出のマーニーは意味不明?意味わからないストーリーを解説・考察まとめ!

アニメ映画

スタジオジブリの長編アニメーション映画「思い出のマーニー」は、ジョーン・G・ロビンソンというイギリスの作家による児童文学作品が原作となっています。

ジブリ作品の「思い出のマーニー」では日本の北海道を舞台に、喘息の持病をもったアンナ(杏奈)が療養のために過ごすことになった田舎にある親戚の家で、不思議な少女のマーニーと出会い様々な体験をすることでアンナは心も体も癒やされていくというストーリーです。

ただ、思い出のマーニーには謎や疑問点も多く、特に初見では意味がわからない・意味不明と感じてしまう部分もある作品だといえそうです。

そこで今回は、思い出のマーニーのストーリーの意味わからない・意味不明な部分を解説し考察しながらまとめていきます!

  1. 思い出のマーニーの解説前に理解しておくこと【ネタバレ】
  2. 意味不明で意味わからないストーリーを解説・考察まとめ!
    1. 意味不明①アンナ(杏奈)とは?瞳が青い理由についても
    2. 意味不明②アンナを育てているのは本当の母ではない?
    3. 意味不明③アンナが親戚の家に行った理由
    4. 意味不明④無口な男性十一(といち)とは何者?
    5. 意味不明⑤アンナが信子に太っちょ豚と言った理由
    6. 意味不明⑥アンナとマーニーの不思議な出会い
    7. 意味不明⑦湿っ地屋敷のひと気があったりなかったりする理由
    8. 意味不明⑧マーニーに大岩さんについて聞かれて気を失った理由
    9. 意味不明⑨パーティーにアンナが連れて行かれた理由
    10. 意味不明⑩アンナがマーニーを忘れて会えなくなった理由
    11. 意味不明⑪さやかがアンナをマーニーと勘違いした理由
    12. 意味不明⑫マーニーは湿っ地屋敷から離れられない?
    13. 意味不明⑬アンナが心に闇を抱えた本当の理由
    14. 意味不明⑭マーニーがサイロでアンナを和彦と呼んだ理由
    15. 意味不明⑮さやかがアンナはサイロにいると気づいた理由
    16. 意味不明⑯マーニーの過去を話してくれた久子さんとは?
    17. 意味不明⑰養母が持ってきた写真でマーニーの正体が明らかに!
  3. 思い出のマーニーはアンナとマーニーの物語ではない!
  4. まとめ

思い出のマーニーの解説前に理解しておくこと【ネタバレ】

この記事の内容は私の主観や考察、ネタバレを含んでいます。
そのため思い出のマーニーを観た後に、意味がわからない・意味不明な部分を知りたいという場合に読むことをオススメします!

思い出のマーニーの解説前に理解しておくこととは、思い出のマーニーで描かれているアンナと子供の姿のマーニーが体験したことは現実には起こっていないことだということです。

思い出のマーニーでのマーニーは、アンナの心のより所としてアンナを支えてくれる存在でした。

また、アンナの祖母は実はマーニーだったということは、思い出のマーニーを観た方は理解できた部分だったのではないでしょうか。

アンナと子供の姿のマーニーが体験したことは、アンナが幼少期に自分の祖母であるマーニーから物語のように聞かされていた話を、知らずしらずのうちに思い出し妄想の中で追体験したのではないかと考えられます。

まずはこの部分を思い出のマーニーの解説前に理解しておくことで、ストーリーの中で意味わからない・意味不明な部分の解説や考察もよりわかりやすくなると思いますよ!

意味不明で意味わからないストーリーを解説・考察まとめ!

思い出のマーニーのストーリーの中には、私自身も観た後に複数の謎が残ったと感じた部分が複数あり、理解するために思い出のマーニーを何度も見返した経緯があります。

思い出のマーニーは1度観ただけではすべてを理解するのは難しい作品だといえるのではないでしょうか。

ここからは、思い出のマーニーのストーリーで意味がわからなかった・意味不明だったのではないかという部分を解説・考察してまとめていきます。

意味不明①アンナ(杏奈)とは?瞳が青い理由についても

主人公の少女アンナ(杏奈)は12歳です。

無表情で感情を表に出さないアンナは、前は表情がある子だったが最近は家庭でも感情を表に出していない様子。

そんなアンナは学校でも浮いているようで、友だちと一緒にいる様子は描かれていません。

アンナは心に深い闇を抱えているようで、思い出のマーニーの序盤では度々独り言で憎まれ口をたたいています。

アンナの瞳が青いのは、祖母のマーニーの青い瞳が受け継がれていたからだと考えられますね。

意味不明②アンナを育てているのは本当の母ではない?

アンナが喘息の発作を起こし訪問診療に来ていた担当医師に「相変わらず心配性だね、お母さん」と言われ、アンナはボソリと「お母さん・・・」と答えました。

この時点で、アンナと母との関係に違和感を感じた方もいたのではないでしょうか。

担当医師にアンナに対する悩みを相談していた母は感極まり「やっぱり血が繋がってないからなのかな・・・」と言って涙を浮かべていました。

この発言で、アンナの母だと思っていた女性が血が繋がっていない養母であるということがわかります。

養母は「こんな時に夫は出張だし・・・」と話していることから、アンナの家庭はアンナと養父、養母の3人家族だということも同時にわかりました。

意味不明③アンナが親戚の家に行った理由

喘息の持病を抱えており度々喘息の発作を起こすことと喘息の発作がストレスと関係していることもあるそうで、担当医師から療養を勧められました。

その喘息には空気がきれいな所でしばらく過ごし療養することが良いとされていたため、アンナの親戚である大岩さんのお宅へ療養に行くことになったのです。

親戚の大岩さんのお宅は、現在おじさんとおばさんの2人ぐらしのため、アンナは大岩さんの娘さんの部屋を使わせてもらうことになりました。

意味不明④無口な男性十一(といち)とは何者?

アンナと十一(といち)さんの出会いは、アンナが初めて湿っ地屋敷に行ったときでした。

ひと気のない湿っ地屋敷を見て回ったアンナが帰ろうとすると満潮になっており、歩いて帰ることができなくなっていたところに十一さんが現れ、アンナを助けてくれましたね。

親戚のおじさんが「良いやつなんだよ彼は、話し相手にはならないと思うけどね」と話していることから、危険な人物ではないことがわかります。

思い出のマーニーの終盤では、アンナとさやかをボートに乗せた十一さんが「マーニー・・・青い窓の向こうに閉じ込められた少女。遠い昔の話しだ」と彼は初めて口を開きました。

このことから、十一さんは湿っ地屋敷に住んでいたマーニーと面識があったのではないかと考えられますね。

意味不明⑤アンナが信子に太っちょ豚と言った理由

七夕まつりに一緒に行った信子はアンナと良い関係を築こうと、積極的にアンナに話しかけてくれていました。

しかし、アンナが願い事を書いたアンナの短冊を信子が勝手に取って読み上げてその意味をアンナにしたことと、アンナの目の色を女友達に話しだしたことが原因で、怒ったアンナは信子に「太っちょ豚」と言いました。

これは、そもそもお祭りに行きたくなかったアンナにとって信子の行動がおせっかいで迷惑だと感じたからではないかと考えられますね。

信子にはまったく悪気はなく、リーダーシップをとるいい子なだけに「太っちょ豚」なんて悪態をつかれてかわいそうになるシーンでもあります。

意味不明⑥アンナとマーニーの不思議な出会い

アンナが最初に湿っ地屋敷にいるマーニーを見たのは、明らかに夢の中でした。

次にアンナがマーニーを見かけたのも同じく夢の中で、しかも最初と同じシチュエーションでした。

この時点では、アンナの中でのマーニーは名前も知らない夢の中の少女だったわけですね。

アンナが信子に「太っちょ豚」と言ってその場から逃げ出し湿地で落ち込むシーンがあります、

そこで誰かが乗ってきたであろうロウソクが灯っているボートに気づき、アンナはそのボートに乗って湿っ地屋敷へ向かいました。

湿っ地屋敷に着いたところでアンナは初めてマーニーと出会います。

アンナは夢の中に出てきた子にそっくりなことをマーニーに話すと、マーニーは「夢じゃないわ」と言いました。

この時の湿っ地屋敷はきれいに整備されていて、屋敷の中には人の姿もありまるで現実に起きていることのように描かれています。

しかし、アンナとマーニーが出会ったこのシーンのも実はマーニーの日記に書かれていた内容と一致していたので、アンナは過去にマーニーからその話を聞かされていたのですね。

意味不明⑦湿っ地屋敷のひと気があったりなかったりする理由

アンナが最初に湿っ地屋敷に行った時は、湿っ地屋敷には誰もおらず敷地内には雑草も生えていて建物もだいぶ古くなっている感じでした。

もちろん、人が住んでいるとは思えない様子です。

しかしマーニーと会っている時の湿っ地屋敷はきれいに整備されていて、マーニー以外にも人がいましたね。

大岩さんも言っていまいたが現実には湿っ地屋敷には人は住んでいないので、マーニーが存在するアンナの妄想の世界でだけ湿っ地屋敷も当時の状態で見えていたということなのではないでしょうか。

意味不明⑧マーニーに大岩さんについて聞かれて気を失った理由

アンナとマーニーはお互いの事を知るために3つずつ質問をしていくことにしました。

マーニーがアンナに大岩さんとの生活について質問すると、アンナは大岩さんについてすぐに思い出すことができずに意識は遠くなり気を失ってしまったようでした。

気を失いながらもアンナは夢をみているような感覚で親戚の大岩さんご夫婦を思い出し、気がつくとそこにはマーニーがいませんでした。

大岩さんとの生活は現実世界の話で、マーニーと会うことはアンナの妄想の世界での話なので、別の世界の話を同時に考えることはできないということなのではないでしょうか。

意味不明⑨パーティーにアンナが連れて行かれた理由

アンナがマーニーに湿っ地屋敷で行われているパーティーに連れて行かれたのは、アンナが花売り娘になってパーティーに登場するというサプライズを考えたからでした。

そのサプライズは成功し、結果的にアンナは自然にパーティーの中に入ることができましたね。

しかしその後の久子さんの話から想像するとマーニーは本当はパーティーには参加していなかったようです。

花売り娘と一緒にパーティーに参加して楽しい時間を過ごしたということが日記には書かれていたものの、マーニーの理想を想像して書いたものではないかと考えられます。

意味不明⑩アンナがマーニーを忘れて会えなくなった理由

花売り娘としてマーニーの住んでいる湿っ地屋敷でのパーティーに参加したアンナは、その後大岩さんの奥さんと畑仕事をやったり昼食を作ったり養母の話をしたりと、少しずつ表情も豊かになり充実した時間を過ごしているようでした。

現実世界での時間が充実していることで、アンナはマーニーの事をすっかり忘れそうになってしまっていたようです。

自分がスケッチブックに書いたマーニーの絵を見て、マーニーの事を思い出したアンナはとても慌てました。

マーニーはアンナにとって心のより所で、アンナのことを支えてくれている存在だったため、現実での生活が充実してきたこの時のアンナの前にマーニーが現れる必要はなかったということなのではないでしょうか。

意味不明⑪さやかがアンナをマーニーと勘違いした理由

 

湿っ地屋敷に改修工事が入っている事を久子さんから聞いたアンナは、すぐに湿っ地屋敷に向かいます。

すると湿っ地屋敷のマーニーの部屋の窓が開き、そこからメガネ少女のさやかが顔を出しアンナに「あなたマーニー?」と聞きました。

さやかからマーニーという名前を聞いたアンナは驚き、さやかと一緒に湿っ地屋敷の中へ入るともう一度アンナがマーニーなのではないかと質問され、アンナは「違うわ」と答えます。

アンナはマーニーと会えなくなってからも何度も湿っ地屋敷を訪れていて、その度にマーニーの部屋を見ていたんですね。

そのため、さやかからするとアンナが自分の部屋をいつも見ているように見えていたわけです。

そしてさやかは棚の隙間からマーニーの日記を見つけていたこともあり、この部屋の元持ち主のマーニー(実際にはアンナ)が自分の部屋を見ていると勘違いしたようですね。

意味不明⑫マーニーは湿っ地屋敷から離れられない?

アンナはマーニーに1週間会えずにいることを悲しんでいて、自分がマーニーのことを忘れていたことに怒っているのかもと偶然出会った久子さんに話しました。

湿っ地屋敷でメガネ少女のさやかと会った後、夜眠ると夢の中でアンナはマーニーに会うことができました。

しかしこの時のアンナは、すでにマーニーは自分の妄想で現れている空想の女の子だと理解し始めていたのかもしれません。

マーニーの存在を再確認するように「私のお部屋にきて!」とマーニーに言いますが、マーニーは屋敷のそばから離れられないと答えました。

アンナが祖母のマーニーから聞いていた子供の頃のマーニーの物語は、湿っ地屋敷やサイロなど限られた場所しか登場していなかったのだと思われます。

そのため物語の中に登場した場所にしか、マーニーも現れることはできないということなのではないかと考えられます。

意味不明⑬アンナが心に闇を抱えた本当の理由

アンナは自分がもらいっこであることを悲観的に思っていました。

本当の両親はアンナが小さい時に亡くなっていて、祖母も亡くなり、わざと死んだわけではないとわかってはいるものの、自分を一人ぼっちにした家族に対して「許さない」という恨みにも似た気持ちを抱いていたんですね。

それに加えて、育ててくれた養父・養母が自治体からお金をもらっていることに気づいてしまったアンナは、自分が本当の子供でないおかげでお金をもらっていて自分にはわからないようにしていいる養父・養母に対し、違和感を感じていました。

そしてアンナはその事を気にしている自分自身のことを嫌いになって、何も信じられなくなってしまっていたのです。

意味不明⑭マーニーがサイロでアンナを和彦と呼んだ理由

マーニーから、無理やりねえやに怖い場所であるサイロに引きずって連れて行かれたことがあると聞いたアンナ。

マーニーはそのサイロにトラウマを抱えているようでした。

そのトラウマ克服のため、アンナはマーニーに一緒にサイロに行こうと提案しました。

しかし、サイロに向かう途中からマーニーはアンナのことを和彦と呼んだり、サイロの中でもアンナを和彦と呼んで、アンナもそんなマーニーに違和感を覚えたようです。

その後アンナがサイロの中でウトウトしていると、マーニーのもとに和彦が現れて2人だけでサイロを去ってしまいました。

このことをアンナはどうして自分を置いていったのかとマーニーに問いただしました。

するとマーニーが「あのときあなたはあそこにいなかったんですもの」とアンナに言いました。

これは、このサイロの話は祖母のマーニーが話してくれたマーニーの過去の物語で、その物語にはアンナは登場しないので、アンナはサイロにはいなかったということを言っていたのだと考えられます。

意味不明⑮さやかがアンナはサイロにいると気づいた理由

さやかはアンナがサイロに向かっている途中で、破れたマーニーの日記を見つけたと言いに来ましたね。

その後さやかは自宅でその破れた日記を読んでいました、その日記には和彦やサイロのことが書かれていたのです。

それでサイロが気になったさやかは兄と一緒にサイロに向かっている道の途中で、倒れているアンナをみつけたのでした。

意味不明⑯マーニーの過去を話してくれた久子さんとは?

久子さんは小さい頃にマーニーの住む湿っ地屋敷によく遊びに行っていた、いわばマーニーの友人でした。

そのため、マーニーが和彦と結婚し子供をもうけたことや、家庭の事情も知っていたのですね。

久子さんからマーニーの生涯を聞くことによって、マーニーが亡くなる10年程前まで孫を育てていたという事実を知ることになりました。

意味不明⑰養母が持ってきた写真でマーニーの正体が明らかに!

療養の期間が終わり養母が迎えに来ると、アンナが養母のもとへ来た時にずっと握りしめていたという古い写真をアンナに手渡しました。

その写真は施設の人の話では、アンナの祖母のものだというのです。

そこれは湿っ地屋敷の写真で、裏面にはマーニーの名前が書いてあることにアンナは気がつきました。

それによりアンナは、マーニーが自分の祖母であったことを知ることになったのです。

思い出のマーニーはアンナとマーニーの物語ではない!

思い出のマーニーの作中では、ほとんどがアンナとマーニーふたりの少女の物語のように描かれています。

しかし思い出のマーニーは、両親の死や幼少期に育ててくれていた祖母マーニーの死によって傷つき、養母の優しさを素直に受け入れることができなくなってしまうほどの心の闇を抱えてしまったアンナが心も体も癒やされて、養母や親戚、友人などの大切さを知っていくストーリーなのだと思います。

アンナの前に現れたマーニーによってアンナは癒やされ、最後に親戚の家を去る時にはまるで別人のような清々しい表情でその地を後にしたことが、その証拠だといえるのではないでしょうか。

まとめ

思い出のマーニーは、初めて見る時は多くの謎を感じながらストーリーを見ることになります。

初見でも必ず理解できる「マーニーはアンナの祖母」という部分をわかっていると、2回目以降はより多くの謎を理解していけるのではないでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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