『探偵はもう、死んでいる。』略して『たんもし』で物語の中心人物である名探偵シエスタは、本作の物語開始時点ではすでに故人として登場します。
シエスタの正体は調律者と呼ばれている存在のひとりですが、調律者とは一体何者なのでしょうか?
この記事では、『探偵はもう、死んでいる。』の名探偵シエスタの正体である調律者とは何者なのか、過去や夏凪渚(なつなぎなぎさ)・アリシアとの関係についても解説していきます!
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【たんもし】シエスタとは?
『探偵はもう、死んでいる。』の物語の中心人物であるシエスタの基本情報と心臓の秘密についてまとめていきます!
シエスタの基本情報
本名・年齢・国籍ともに不明なシエスタは謎に包まれた人物ですが、見た目からは君塚君彦(きみづかきみひこ)と同年代くらいに見え、白銀色のショートカットに青い瞳と雪のように澄んだ白い肌が特徴的な女性です。
4年前にコウモリが起こしたハイジャック事件で君塚と出会った後に彼を自分の助手にして以来、君塚をからかうことを趣味としながら3年間敵であるスペース(SPES)と戦い2人で旅をしてきました。
趣味は昼寝で、大切な場面で昼寝をしていて出遅れることが度々ありますが、依頼人の利益を守ることを信条にシエスタは死ぬまで舞い込む依頼をこなしていたのです。
シエスタは1年前に死亡したため物語開始時には故人となっていますが、物語が進むにつれて君塚の過去やシエスタと関係のあった人物によって徐々にシエスタの正体や過去についても明かされていきます。
シエスタの死因
シエスタの死因はヘルに心臓を奪われたことです。
当初はスペースの構成員のひとりであるカメレオンに殺されたのかと思われましたが、シエスタが自分の意思で一時的に心臓を止めていただけで死亡してはいませんでした。
シエスタが死亡することとなったのは、スペースの最高幹部だったヘルとの交戦時にヘルの中にあるアリシアという少女の人格を救うため、特別製である自分の心臓をわざとヘルに奪わせてヘルの中に侵入することで内側から意識を抑え込もうとしたのです。
シエスタの心臓の秘密
シエスタの心臓は、シエスタの意識を心臓に宿すことでヘルの身体の中に入っても自我を保つことができるという特別な能力がありました。
これにより実際にシエスタは凶悪なヘルの意識を抑え込むことに成功します。
ヘルの中にあると思われたアリシアという少女は、ヘルがカメレオンの能力でアリシアの姿に変身していたもので、ヘルの本来の人格は夏凪だったのです。
そしてシエスタの心臓が特別製である理由は、スペースの親玉であるシードの「種」を宿しているからだと考えられますが、それについてはシエスタの逃亡とともに後述していきます。
【探偵はもう死んでいる】シエスタの正体は調律者
シエスタの正体は調律者です。
シエスタの正体については、助手である君塚にさせあかされていませんでした。
ここからは、調律者についてとシエスタが自称していた「名探偵」についても解説していきます!
調律者とは?
調律者とは、世界の危機に対抗するために生まれた存在のことです。
世界には定期定期、または同時多発的に度々危機が訪れます。
その危機に対抗すべく国際機関によって秘密裏に任命された人物のこそ調律者なのです。
調律者は12人存在しそれぞれ違う役職を持ち、世界各国で様々な任務を与えられて世界各国に散らばっています。
シエスタはその12人の調律者のうちのひとりとして、敵であるスペースと戦う任務を与えられていたのです。
「名探偵」は調律者の役職名
シエスタが自称していた「名探偵」とは、調律者の役職名のことです。
「名探偵」が役職名であることは3年間シエスタの助手をしていた君塚でさえも知ってはおらず、君塚はシエスタの死後まで「名探偵」が世間一般的な名探偵とは異なるものの、それほど深い意味があるとは思っていなかったようでした。
調律者の役職名は名探偵の他に、怪盗、巫女、暗殺者、魔術師、吸血鬼などが存在していて、名探偵シエスタが死亡したことで空位となった「名探偵」をシエスタの心臓をもつ夏凪(ヘル)が継ぐこととなるのです。
シエスタが調律者になった経緯
6年前ある施設から脱走したシエスタは、調律者のひとりで「暗殺者」の加瀬風靡(かせふうび)に命を狙われていました。
風靡は組織からシエスタを処分するよう命じられていたのです。
しかし、シエスタは風靡に反撃し逃げ延びたことで実力を認められて調律者のひとりとなったのでした。
その後、「名探偵」の役職を得たシエスタは、世界を脅かす存在であるスペース討伐という任務を命じられたのです。
【探偵はもう死んでいる】シエスタの過去や夏凪・アリシアとの関係を解説
シエスタは6年前に調律者となる以前、夏凪とアリシアという2人の少女との出会いや別れがありました。
ここからは、シエスタの過去や夏凪・アリシアとの関係も解説していきます!
シエスタと夏凪の出会い
シエスタは6年前、孤島にある孤児院に連れてこられました。
そんなシエスタが夜の海で知り合ったのが602番と名乗る心臓に疾患を持った少女で、シエスタはその少女に「ナギサ」という名前をつけます。
この「ナギサ」が後の夏凪渚です。
「ナギサ」という名前は海が好きな夏凪におくった名前で、この時からシエスタは自分の名前をコードネームだと言っていました。
シエスタ・夏凪・アリシアは悪友
シエスタは3階にある立入禁止の夏凪の病室を毎日のように訪れるようになり、ある日「おもしろいのを見つけてきた」と言ってアリシアという少女を連れてきました。
爆弾を作ったり立入禁止とされている夏凪の病室に侵入するなど、やってはいけないことをやってのける変わった子どもだったシエスタとアリシア、そして夏凪は悪友で仲良し3人組となったのです。
この施設にいる子ども達は大人から見捨てられたくないという強迫観念から大人の言うことをよく聞いていましたが、シエスタとアリシアにはその感覚がないのか大人の言うことを聞きません。
そんなシエスタとアリシアを医者でありこの施設の施設長でもある男性は、諦めのような感情を抱いていたようです。
シエスタが施設に抱いた疑問
孤児院であるこの施設の運営費は、子ども達に投薬実験を行うことによる治験モニターによってまかなわれていると言われていました。
投薬実験はおよそ2週間に1回のペースで行われ苦痛を伴うものでしたが、施設の子供たちは自分達が暮らす施設のために大人の言うことを素直に聞いていたのです。
しかし日本人の資産家夫婦から多額のお金の寄付を得ていることを知ったシエスタは、外部から多額のお金の寄付を得ているにもかかわらず、治験モニターによってさらに運営費を発生させていることに疑問を抱いていました。
レジスタンスの結成と反乱
施設のやり方に疑問を抱いたシエスタは、施設の大人たちを反撃をするためにアリシアとともにレジスタンスを結成し、その作戦に夏凪も加わることになりました。
段ボール製の秘密基地を拠点に施設内の盗撮、盗聴、偵察行為を行いアリシアの発明品も使いながら情報を集めたのです。
その結果、施設の中には人造人間がいて施設の子ども達に行っていた治験が人体実験であることを突き止めました。
子供たちに行われていた人体実験の目的は、スペースの親玉であるシードに適合する器となる人造人間を生み出すことだったのです。
シードとの対面とアリシアの裏切り
人体実験の目的を知ったシエスタはシードを倒すため、夏凪とともにシードがいる地下に侵入しました。
しかしシードと対面したシエスタと夏凪のもとに現れたのは、2人を裏切りシードの側についたアリシアだったのです。
シードに適合する器を作るには「種」を身体に取り込む必要があるため、アリシアはシードに「種」をねだりました。
アリシアの目的と死亡
裏切ったかと思われたアリシアの目的は、シードの味方になったふりをして自分が犠牲となり「種」を使いこなすことで、この人体実験を終わらせることだったのです。
アリシアは夏凪やシエスタ、孤児院にいる子ども達を守るために自らシードに「種」を求め、その結果アリシアは「種」が適合せずにシエスタと夏凪の目の前で血を吹き出して死んでしまったのです。
シエスタの脱走
施設で行われていた人体実験ではアリシアのように死亡する子どももいたため、定期的に子ども達は記憶を消されていました。
そしてシエスタもアリシアの死後、スペースや夏凪、アリシアの存在についての記憶を消されていたようです。
それでもシエスタは名探偵としてスペースと戦うため、シードの「種」を奪い施設を抜け出し施設がある孤島からも脱走しました。
シエスタが記憶を失ってもなおシードから「種」を奪い孤児院を抜け出すことができたのは、シエスタがシエスタ自身に課した使命だけは忘れていなかったという理由からです。
そしてシエスタは、逃亡時に得たスペースの親玉であるシードの「種」を自身の心臓に宿したのだと思われます。
まとめ
『探偵はもう、死んでいる。』の名探偵シエスタの正体である調律者とは何者なのか、過去や夏凪渚・アリシアとの関係についても解説してきました。
- 名探偵シエスタの正体は調律者
- 調律者とは世界の危機に対抗するために生まれた存在
- 「名探偵」は調律者の役職名
- シエスタと夏凪・アリシアは6年前に孤児院で出会っていた
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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