『探偵はもう、死んでいる。』略して『たんもし』で、主人公の君塚君彦(きみづかきみひこ)がいた放課後の教室で「あんたが名探偵?」と聞いてきたのが夏凪渚(なつなぎなぎさ)でした。
夏凪と君塚はこれがきっかけで行動をともにすることとなりましたが、夏凪の正体はヘルといって君塚とシエスタの過去と関係のある人物だったのです。
この記事では、『探偵はもう、死んでいる。』の夏凪渚の正体はヘルについてと、過去やシエスタ・アリシアとの関係も解説していきます!
『探偵はもう、死んでいる。』のもっと詳しい情報はこちら↓から!
【探偵はもう死んでいる】夏凪渚(なつなぎなぎさ)とは?
君塚がいた放課後の教室に突然現れた夏凪とは、『探偵はもう、死んでいる。』のヒロインです。
ここからは、夏凪渚の基本情報と心臓移植について解説していきます!
夏凪渚の基本情報
夏凪は、黒髪ロングに赤いリボンが特徴的な18歳の女子高生です。
強引で強気な性格からドSな性格かと思われましたが本来はドMで、意思の強そうな切れ長のルビーのような赤い瞳に長いまつげ、高い鼻筋に引き締まった唇という美少女にもかかわらず、口癖が夏凪オリジナルの「倍殺し」という怖すぎる脅し文句を使ってきます。
基本的にはドSキャラを継続している夏凪ですが、本人いわくもともとは大胆な行動ができるタイプではなく、1年前に心臓移植をして以降現在のような性格になったようです。
夏凪渚が心臓移植を受けたのは嘘
夏凪が1年前に心臓移植を受けたという過去は嘘です。
嘘といっても夏凪自身は記憶を改ざんされていたため、心臓移植を受けたことが夏凪にとっては事実で君塚にも嘘をついたわけではありませんでした。
夏凪は心臓のもとの持ち主がシエスタだと知ったことをきっかけに、シエスタの心臓を得た経緯を知ることになり、それが夏凪の正体と大きく関係していたのです。
【探偵はもう死んでいる】夏凪渚の正体はヘル!
夏凪の正体はヘルで、君塚とシエスタが過去に戦った敵だったのです。
ここからは、夏凪にヘルの記憶がない理由とヘルが生まれた経緯、なぜ君塚が夏凪の正体がヘルだと気づかなかったのかについて解説していきます!
夏凪の正体・ヘルとは?
ヘルとはスペース(SPES)の最高幹部で、夏凪のもう一つの人格のことです。
シエスタが死亡することとなる少し前にロンドンで発生した切り裂きジャック事件の犯人を捕まえようと動いていた君塚とシエスタの前に突然現れました。
ヘルと直接対決した君塚とシエスタは、同じくロンドンで出会ったアリシアという少女がヘルと同一人物で、アリシアはヘルが姿を変化させた人物であることに気づきます。
肉体を殺さずにアリシアを救う方法としてシエスタが考えたのが、ヘルにわざと負けてシエスタの心臓をヘルに奪わせヘルの凶悪な意識を抑え込む事だったのです。
シエスタの心臓は特別性で、ヘルがシエスタの心臓を自身に取り込んでもシエスタが自我を保つことができ、それにより夏凪という本来の人格を取り戻すことができたのでした。
夏凪にヘルの記憶がない理由
夏凪にヘルの記憶がない理由は、夏凪の記憶が改ざんされていたためです。
ヘルがシエスタの心臓を奪った後、生物兵器ベテルギウスの亡骸から咲いた大きな花の花粉を吸った夏凪(ヘル)は、その花粉の副作用によってヘルの時の記憶を失くしていました。
ヘルの記憶を失った夏凪はシエスタの指示を受けていた加瀬風靡(かせふうび)によって、1年前に心臓移植を受けたということに記憶を改ざんされて精神的な治療を受けていたようです。
夏凪の中にヘルが生まれた経緯
夏凪の中にヘルという人格が生まれたのは、夏凪が過去に受けていた辛い人体実験が原因でした。
人体実験で受ける痛みや苦しさに耐えられなくなった夏凪は、ある日自分の中にヘルというもう一つの人格を生み出して苦しみや悲しみを半分ずつにして生きてきたのです。
ヘルが誕生するきっかけとなった過去については後述していきます。
夏凪の正体がヘルだと君塚が気づかなかった?
夏凪が君塚の前に現れた際に君塚は夏凪と過去に出会っていたことも、夏凪の正体がヘルであることも気づいていませんでした。
君塚が夏凪の事を知らなったのは、シエスタの心臓を奪ったヘル(夏凪)と同様に君塚も生物兵器ベテルギウスの亡骸から咲いた大きな花の花粉を吸い、花粉の副作用で記憶を喪失していたことが理由だったのです。
そのため君塚は夏凪の正体がヘルであることだけでなく、シエスタがなぜ死亡したのか、スペースの本当の意味や親玉であるシードの正体についても忘れてしまっていました。
【たんもし】夏凪の過去やシエスタ・アリシアとの関係も解説
夏凪がヘルという人格を生み出すこととなった過去には、シエスタとアリシアという2人の少女との出会いや別れがありました。
ヘルが姿を変えていたアリシアは、過去に実在した人物だったのです。
ここからは、夏凪の過去やシエスタ・アリシアとの関係も解説していきます!
孤島の孤児院にいた夏凪
夏凪は6年前、12歳の時に孤島に建てたれた孤児院で暮らしていて、名前はなく602番と呼ばれていました。
この施設には親に見放された子ども達が集い、夏凪自身も親はおらず天涯孤独の身でそのうえ生まれつき心臓に疾患をもっていたのです。
夏凪は生まれてから12年もの間この施設の病室で、外で友達と遊ぶこともできずにおとなしく暮らす生活を送っていました。
夏凪とシエスタの出会い
不安や苦痛がある生活の中で、夜の海でこっそりと海の音を聞いていた時に出会ったのがシエスタでした。
602番と呼ばれていた夏凪に、「ナギサ」という名前を最初につけた人物こそシエスタだったのです。
ナギサという名前は夏凪が海が好きだからという理由からつけた名前で、このとき夏凪はシエスタというコードネームを知りました。
それ以来シエスタは3階にある立入禁止の夏凪の3階の病室にアリシアと共に出入りするようになり、3人は悪友として仲良しになったのです。
夏凪・シエスタ・アリシアは悪友
病室から出られない夏凪とは違い、シエスタとアリシアがやってはいけないことをやってのける変わった子どもだったことから3人の悪友という関係が始まりました。
施設の子ども達は大人から見捨てられたくないという強迫観念から大人の言うことをよく聞いていましたが、シエスタとアリシアにはその感覚がないのか爆弾を作ったり立入禁止とされている夏凪の病室に侵入するなど、2人は夏凪が呆れるほどにおかしな子どもだったのです。
そんなシエスタとアリシアに対して、医者でありこの施設の施設長でもある男性は諦めのような感情を抱いていたようでした。
シエスタが施設に疑問を抱く
孤児院であるこの施設では子ども達にある投薬実験を行っていて、この孤児院の運営費は子ども達に対する治験モニターによってまかなわれていると言われていました。
しかし、この孤児院は日本人の資産家夫婦から多額のお金の寄付も得ていたのです。
外部から多額のお金の寄付を得ているにもかかわらず、およそ2週間に1回のペースで苦痛を伴う治験を行い施設の運営費を発生させていることにシエスタは疑問を抱いていました。
レジスタンスの結成と反乱
施設の大人たちに反撃をするために、シエスタとアリシアはレジスタンスを結成し作戦を練っていて、そこに夏凪も加わることになりました。
段ボールでできた秘密基地を拠点にして、盗撮、盗聴、偵察行為を行いアリシアの発明品も使いながら情報を集めた結果、施設の中に人造人間がいることと施設の子ども達に行っていた治験が普通の治験ではなく、人体実験であったことを突き止めたのです。
人体実験の目的は、スペースの親玉であるシードに適合する器となる人造人間を生み出すことでした。
アリシアの裏切りと死亡
人体実験の目的を知ったシエスタはシードを倒そうと試みましたが、そこに現れたのは夏凪とシエスタを裏切り、シードの側についたアリシアだったのです。
アリシアはシードに「種」をねだりますが、実はアリシアはシードの味方になったふりをしていて、自分が犠牲となり「種」を使いこなすことができればこの人体実験を終わらせることができると考えていました。
夏凪やシエスタ、孤児院にいる子ども達を守るために自らシードに「種」を求めたアリシアは、「種」が適合せずに血を吹き出して死んでしまったのです。
シエスタの逃亡
施設では定期的に治験が行われている子ども達の記憶を消されていたこともあり、シエスタはアリシアの死後スペースや夏凪、アリシアの存在についても忘れさせられていたようです。
しかし、記憶を失ってもなお名探偵として戦うためにシードの「種」を奪い施設を抜け出し、施設がある孤島からも逃亡したのでした。
シエスタが記憶がないにもかかわらず「種」をシードから奪って孤児院を抜け出した理由は、己に課した使命だけは忘れていなかったからです。
ヘルの誕生
アリシアの死亡後シエスタが施設を逃げ出した直後にヘルが誕生しました。
ヘルの意識はその前から夏凪の中に眠っていましたがこの時初めてヘルが夏凪の身体に表出て、それ以来夏凪の身体はヘルに支配されていたのです。
ヘルはその後正式にスペースの一員となって実験に身を差し出し、邪魔な他の子ども達は施設から追い出してスペースの幹部にまで成り上がったのでした。
まとめ
『探偵はもう、死んでいる。』の夏凪渚の正体はヘルについてと、過去やシエスタ・アリシアとの関係も解説してきました。
- 夏凪渚の正体はヘル
- ヘルとはスペースの最高幹部で夏凪の中のもう一つの人格
- ヘルという人格が生まれたのは夏凪が過去に受けていた辛い人体実験が原因
- 夏凪は6年前の過去に孤児院でシエスタとアリシアに出会っていた
- アリシアは死亡しシエスタは逃亡してヘルが誕生した
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
コメント