最終話であり解決編の第4話目の原稿の完成直後に殺されてしまったという、金田一(きんだいち)というペンネームの推理小説家。
金田一を殺害した犯人についてエドガー・アラン・ポオと江戸川乱歩は、その4話目に殺害のトリックと真相が隠れていると予想していましたが、金田一殺しの犯人とは一体何者なのでしょうか?
この記事では、『文豪ストレイドッグス』の小栗虫太郎(虫くん)とヨコミゾの関係についてと金田一殺しの犯人は誰かも解説していきます!
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【文豪ストレイドッグス】小栗虫太郎は金田一殺しの犯人?
まずは、『文豪ストレイドッグス』の小栗虫太郎は金田一殺しの犯人なのか解説していきます!
金田一殺し事件とは?
金田一殺し事件とは、金田一というペンネームの推理小説家であるヨコミゾが殺された殺人事件のことです。
金田一が執筆した推理小説は野性時代という雑誌で3話目まで掲載されており、今世間を最も騒がす怪作であり有名なミステリとして話題になっていました。
しかし金田一は、「自分の小説と同じ殺害方法」で殺されてしまったのです。
その小説の4話目は最終話であり小説の解決編として掲載されるはずでしたが、金田一は4話目の原稿が完成した直後に殺さたうえ、その原稿は殺害した犯人によって現場から盗まれてしまったといいます。
金田一は腕の立つ作家として有名だったため殺害されたことで世間は大騒ぎ、雑誌に掲載された3話目までを読み返して必死に謎解きに挑むものの推理ゲーム好きのポオでさえも推理小説の謎は解けずにいました。
そのためポオは地下競売で2,000万円で出品されていた小説の第4話を落札して手に入れて、誰よりも先に自力で謎を解こうと考えていたのです。
金田一殺しはヨコミゾの自殺?
金田一殺しは金田一ことヨコミゾの自殺という自作自演の事件だったのです。
それについては『文豪ストレイドッグス』14巻56話で乱歩が推理しました。
金田一殺しについて乱歩は当初犯人の動機は「怨恨と金」であると考えていて、その理由について
- 犯人は完成前の4話目の内容を聞かされていた。
- 金田一と犯人は相当親しい関係性であり殺意もそこからきたもの。
- 原稿完成直後に殺したのは完成を待っていたため。
- 金田一殺しが盛り上がるほど原稿には高値がつくためそれを売るつもりだった。
とまとめていました。
実際に犯人は、自身の逃走資金を入手するために金田一の4話目の原稿を地下競売にかけていたのです。
しかし金田一殺しの真相はヨコミゾ本人が自死を望んだことであり、その自殺に小栗虫太郎が関わっていたというものでした。
小栗虫太郎はヨコミゾを殺した犯人
金田一殺しはヨコミゾの自殺ですが、実際にヨコミゾを殺したのは小栗虫太郎です。
そのため、世間的に見れば小栗虫太郎が金田一殺しの犯人ということになりますね。
ヨコミゾの自殺なのに小栗虫太郎が殺した犯人となると少し複雑に感じるかと思いますので、金田一殺しの詳細については後述していきます。
【文スト】小栗虫太郎(虫くん)がヨコミゾを殺した理由
ここからは、『文豪ストレイドッグス』の小栗虫太郎(虫くん)がヨコミゾを殺した理由について解説していきます!
ヨコミゾの死と究極の推理小説の関係性
ヨコミゾの死は、ヨコミゾ自身が執筆していた「究極のミステリ(推理小説)」の完成のためになくてはならないものでした。
もともとヨコミゾはどれほど推理小説を世に出そうとミステリという分野の一角に押し込められてしまうため、「究極のミステリ(推理小説)」は存在しないと考えていたのです。
しかし腑の癌腫に侵されて余命1年を宣告されたヨコミゾは、自分が死ぬその前に「究極のミステリ(推理小説)」を完成させようとしていたのです。
小栗虫太郎の目的は究極の推理小説の完成
小栗虫太郎の目的は、「究極のミステリ(推理小説)」を完成させることです。
ヨコミゾは連載途中の小説が完結するはずの第4話の完成と同時に自分が殺されることで、「究極のミステリ(推理小説)」が完成すると考えました。
しかしヨコミゾが自ら死を望み自殺してしまっては意味がなく、この計画には犯人の存在が必要だったのです。
またヨコミゾの自作自演であることが途中でバレてしまっては、この計画自体が台無しになってしまいます。
「究極のミステリ(推理小説)」の完成には本物の動機と殺意を持った現実の犯人が必要不可欠であり、ヨコミゾは虫くんこと小栗虫太郎に推理小説の殺人者役を依頼したのです。
虫くんはヨコミゾの望みを叶えた
虫くんこと小栗虫太郎は、ヨコミゾの望みを叶えて彼を殺害しました。
そのため金田一殺しでの小栗虫太郎の立ち位置は、金田一ことヨコミゾを殺した犯人でありながら実際には自死を望んでいたヨコミゾの自殺幇助(じさつほうじょ)にあたります。
金田一殺しの犯人である小栗虫太郎の動機は当初乱歩が推理していた「怨恨と金」ではなく、死を目前にして「究極のミステリ(推理小説)」を完成させたいというヨコミゾの望みを叶えるための悪意のない殺害だったのでした。
【文スト】小栗虫太郎(虫くん)とヨコミゾの関係
ここからは、『文豪ストレイドッグス』の小栗虫太郎(虫くん)とヨコミゾの関係について解説していきます!
小栗虫太郎とヨコミゾは友人関係
小栗虫太郎とヨコミゾは、学生時代からの友人関係です。
2人はとても親しい間柄で、小栗虫太郎はヨコミゾから「虫クン」という愛称で親しみを込めて呼ばれていました。
小栗虫太郎は学生時代からヨコミゾの影響で推理小説が嫌いでしたが、度々推理小説を執筆するヨコミゾのもとを訪れていたようです。
ヨコミゾは常に推理小説に描く殺人のネタを探していて、小栗虫太郎は自分が考えつく新しいと思われるミステリのネタを提供しようとしていましたが、そのどれもがすでに存在しているミステリジャンルでした。
そんなやり取りの中でヨコミゾが口にしたのが、存在しない「究極のミステリ(推理小説)」だったのです。
そしてその「究極のミステリ(推理小説)」を完成させるために、小栗虫太郎は友人であるヨコミゾを殺害したのでした。
虫くんはヨコミゾを殺したくなかった
虫くんこと小栗虫太郎は、本心ではヨコミゾを殺したくはありませんでした。
それについては、『文豪ストレイドッグス』の14巻56話の乱歩の推理で明らかになります。
ヨコミゾは犯人に首を締められて殺されたのですが、ヨコミゾが執筆した小説の4話目最終ページの原稿には水滴のにじみがありました。
専業作家の万年筆は速乾性があるため、原稿にできた水滴のにじみは原稿完成直後に水滴が落ちたことを意味していたのです。
その原稿についた水滴のにじみとは、ヨコミゾの首を締めながら涙を流していた小栗虫太郎が原稿につけてしまったものでした。
ヨコミゾは自分の望みを引き受けてくれた虫くんに感謝していましたが、小栗虫太郎は大切な友人であったヨコミゾを殺すことに涙を抑えることができなかったのです。
原稿の最終ページをコピーにすり替えた理由
小栗虫太郎は、ヨコミゾが執筆した4話目の原稿の最終ページをコピーにすり替えていました。
そうした行動をとった理由は、ヨコミゾを殺した犯人の動機が怨恨でないことが知れれば「究極のミステリ(推理小説)」を完成させたトリックの前提が覆されてしまうからです。
被害者と犯人が共犯であることはバレるわけにはいかないため、小栗虫太郎はポオに渡しすはずだった原稿の涙が付いてしまった最終ページだけをコピーにすり替えて水滴の成分を分析されることを避けようとしていたのでした。
まとめ
この記事では、『文豪ストレイドッグス』の小栗虫太郎(虫くん)とヨコミゾの関係についてと金田一殺しの犯人は誰かも解説してきました。
- 金田一殺しは金田一ことヨコミゾの自殺という自作自演の事件だった。
- しかし実際にヨコミゾを殺したのは小栗虫太郎(虫くん)。
- ヨコミゾの死はヨコミゾ自身が執筆していた「究極のミステリ(推理小説)」の完成のために必要であり、小栗虫太郎は殺人者役を依頼された。
- 小栗虫太郎はヨコミゾの望みを叶えて彼を殺害した。
- 小栗虫太郎とヨコミゾは学生時代からの友人関係。
- 虫くんこと小栗虫太郎は本心ではヨコミゾを殺したくはなく、殺害する時に涙を流していたことを乱歩に推理された。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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