『怪異と乙女と神隠し』(とと神)の主人公である緒川菫子(おがわすみれこ)とともに、みどり書店で働いている化野蓮(あだしのれん)。
少年のような見た目のせいで、菫子からは「少年」や「小僧」などと呼ばれている化野ですが、年齢不詳のその正体とは一体何者なのでしょうか?
この記事では、『怪異と乙女と神隠し』で化野蓮(あだしのれん)の正体は人間なのか、目的や年齢・能力についても解説していきます。
※こちらの記事はネタバレを含む可能性があります。
【怪異と乙女と神隠し】化野蓮(あだしのれん)とは?
まずは、『怪異と乙女と神隠し』(とと神)の化野蓮(あだしのれん)というキャラクターについて解説していきます。
化野蓮の基本情報
化野蓮(あだしのれん)は、菫子と同じみどり書店で働いている青年です。
童顔で糸目のため、菫子からは年下の若造だと思われています。
菫子が過去に書いた小説と作家・緒川菫子のファンで、新たな小説が出ることを心待ちにしていますが、ファン以上に菫子に対して女性の魅力を感じており、菫子がふしだらな姿を見せることを常に期待しているオープンなスケベです。
普段は無口で仕事中も接客程度の会話しかしませんが、菫子に対してだけは相当のおしゃべりで、これにはみどり書店の上司である大仁志さんも驚いていました。
都市伝説の一つである「きさらぎ駅」に、妹の化野乙(あだしのおと)とともに暮らしています。
ちなみに「きさらぎ駅」とは、インターネットを中心に広まった日本で最も有名な都市伝説の一つで、電子掲示板に投稿された怪奇体験談の舞台として登場した場所とされる駅です。
化野蓮の年齢は?
化野蓮(あだしのれん)の年齢は不明です。
菫子が「少年」や「小僧」などと呼ぶほどなので、少なくとも28歳の菫子からみて年下にしか見えないような容姿であることは間違いありません。
しかし、化野は「小僧」と言われたことに対して、「そんな年でもないんだけどなぁ。」と若く見られていることを自分で否定していました。
ただ、作中で化野の年齢について触れているシーンはなく、世間的に何歳の設定であるかもわかっていません。
化野蓮は化野乙の兄でブラコン
化野蓮(あだしのれん)は、かなりのブラコンです。
化野乙(あだしのおと)の兄として、妹の世話をして守るのは当然で、妹を元の世界に帰すために行動しています。
乙にとっては頼りになる兄であり化野もその期待に常に応えていますが、そのせいで時には無理をして大きな傷を負うこともしばしば。
それだけでなく、乙の答案用紙は100点のものだけでなく、点数に関係なく全て大切に保管しているという凄まじい兄バカっぷりを発揮しています。
目的は妹を元の世界に帰すこと?
化野蓮(あだしのれん)の目的は、妹の乙とともに生きて故郷に帰ることです。
化野兄妹の故郷とは、きさらぎ駅を通る路線の最果てに位置していることを作中で明らかにしています。
しかし、その最果ての場所に到達するためには、到達できる切符と引き換えられる呪物が必要なのです。
その切符を手に入れるために、化野は怪異を求め呪物を探し続けていますが、万が一の状況になった時には妹の乙だけでも元の世界に帰そうと考えています。
【怪異と乙女と神隠し】あだしのれんの正体は人間?
ここからは、『怪異と乙女と神隠し』(とと神)の化野蓮(あだしのれん)の正体について解説していきます。
化野蓮は異界からの漂流者
化野蓮(あだしのれん)は、異界からの漂流者です。
そして同じく妹の乙の正体も、異界からの漂流者とされています。
2人は10年前に神隠しにあって、別の世界から突然この世界にやってきました。
この世界に来た化野兄妹が初めて出会ったのが藤林霞(ふじばやしかすみ)という女性で、この女性は出会った当初から化野兄妹が尋常の人間ではないことを察していたのです。
化野兄妹を不憫に思った藤林霞は、2人との共同生活を始めて歩み寄り2人のことを理解しようとし、怪異についての知識をあたえたのもこの女性でした。
正体は人間ではない
化野蓮(あだしのれん)の正体は人間ではありません。
化野の正体が人間でないことについては、きさらぎ駅の窓口にいる姿のない駅員のセリフで明らかになります。
窓口の存在が言うには、化野は紛い物の化け物であると表現していました。
人間ではない化野は、何年も眠らず、食事もせず生きているようです。
化野には肉体が無く、人間のように見えている身体はハリボテのようなもので構成されており、時空のおっさんの話では呪物を使って身体の状態を維持しているような説明がされています。
そして、化野は異界の者からは「神隠し」という名前で呼ばれていますが、化野を神隠しと表現する意味については漫画原作6巻まででは明らかになっていません。
藤林霞との回想シーンでの様子では、化野の正体について藤林霞はこの世界に来た時点ですでに何かを感じ取っていたようですが、そのことは妹の乙には内緒にされていると思われます。
そして化野は、本当のところ乙の兄でもないようですが、その真相についても明らかになっていません。
化野が自身の正体と目的を明かしたことで、菫子はいつか化野がこの世界の自分の前から居なくなることを知ることになったのでした。
化野蓮の過去について
化野蓮(あだしのれん)の過去については、作中では語られていません。
しかし作中で花火大会に行った化野が、花火の音を聞いた瞬間に空襲の爆撃音を思い出し、空襲に合ったと思われる過去の自分や妹の姿、焼け焦げて死亡したたくさんの人間を見て取り乱すシーンが描かれています。
このことから、化野はもともと戦争を経験した元人間か、もしくは戦争を経験した少年の身体に成り代わり記憶も持っている何者かの可能性が考えられます。
【とと神】あだしのれんの能力を解説
ここからは、『怪異と乙女と神隠し』(とと神)の化野蓮(あだしのれん)の能力を解説していきます。
能力①臭いで呪物を判別
化野蓮(あだしのれん)が最初に披露する能力は、臭いで呪物を判別する能力です。
この能力では、臭いを嗅いでその臭いから呪物を判別することができます。
ただ、広範囲の臭いを嗅いで呪物を見つけ出すことはできず、ある程度呪物である可能性のものに狙いを定めたうえでそのモノの臭いを嗅ぎ、そのモノが呪物か否かを判別するという能力です。
この能力は化野の基本能力のようなもので、能力使用時の代償はありません。
能力②呪い返し
化野蓮(あだしのれん)の2つ目の能力は、呪い返しです。
この能力では、呪いを持つ対象者の瞳を見つめることで呪いを視てそのまま返すことができます。
化野が呪い返しの能力を使用したのは、中等部の女性教師である畦目真奈美(うなめ まなみ)の瞳を見つめると畦目先生は自身の呪いを受けて唾液を垂れ流しました。
しかしこの能力には代償があり、能力を使用した化野自身もダメージを受け、目からは出血を伴います。
目を使えば使うほど、化野は自身の身体を壊していき最後には死亡してしまうようですが、作中では化野の呪い返しの能力の詳細については語られていません。
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まとめ
この記事では、『怪異と乙女と神隠し』で化野蓮(あだしのれん)の正体は人間なのか、目的や年齢・能力についても解説してきました。
- 化野蓮の年齢について
- 化野蓮の年齢は不明で、作中では具体的な年齢設定はされていない。
- 菫子から「少年」や「小僧」と呼ばれるほど若く見えるが、自身は「そんなに若くない」と発言している。
- 世間的には何歳の設定であるかは不明。
- 化野蓮の目的
- 化野蓮の目的は、妹の乙とともに故郷に帰ること。
- 故郷はきさらぎ駅の路線の最果てに位置し、そのためには呪物を手に入れる必要がある。
- 万が一の場合には、妹の乙だけでも元の世界に帰すことを考えている。
- 化野蓮の正体
- 化野蓮は異界からの漂流者であり、10年前に神隠しに遭いこの世界にやってきた。
- 人間ではなく、窓口の存在からは「紛い物の化け物」と表現されている。
- 眠らず、食事もせず生きており、その正体はまだ明らかにされていない。
- 化野蓮の過去
- 作中では具体的な過去については語られていない。
- ただし、花火大会のシーンから、化野は戦争を経験した元人間か、戦争を経験した少年の身体に成り代わった可能性がある。
- 化野蓮の能力
- 臭いで呪物を判別する能力
- 呪い返しの能力
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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