【ヴァニタスの手記】ベートの正体はジャンジャック!クロエとの関係や過去と目的も

ヴァニタスの手記

『ヴァニタスの手記』(ヴァニタスのカルテ)の世界での歴史上、初めて人間の世界の教会とヴァンピール(吸血鬼)が手を組んで解決したとされているジェヴォーダンの獣事件。

獣(けもの)はベートと呼ばれ多くの謎を残したままジェヴォーダンのベート事件は幕を下ろしたはずでしたが、再び現れたベートの正体だと考えられる呪持ちのヴァンピールとはジャンジャックというヴァンピールのことだったのです。

この記事では、『ヴァニタスの手記』でジェヴォーダンのベートの正体ジャンジャックについてとクロエとの関係や過去と目的についてもまとめていきます!

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【ヴァニタスの手記】ベート(獣)とは?

ベート(獣)とは、大きく歪んだ口に尖った耳と鋭い爪を持ち、全身が赤い毛で覆われ背中には複数の筋が走っていたといわれている巨大な狼に似た存在とされています。

このベートが起こしたジェヴォーダンのベート事件と消えたはずのベートの再出現について解説していきます!

ジェヴォーダンのベート事件について

ジェヴォーダンのベート事件とは、オーヴェルニュ・ジェヴォーダン地方で起きた100名以上の人間が惨殺された事件のことです。

ルイ15世統治下のフランスで起きたジェヴォーダンのベート事件は、教会が犯人のヴァンピールを突き止め教会とヴァンピールが手を組んで解決にあたったものの、その甲斐も虚しく殺戮者がある日突然消える形で幕を下ろしました。

ジェヴォーダンのベート事件では、最終的に犯人は捕まらず多くの謎を残したのです。

ジェヴォーダンのベートの再出現

過去に起こったジェヴォーダンのベート事件でしたが、なぜか再びベートが現れ人間を襲ったのです。

このベートの正体が過去に起こったジェヴォーダンのベート事件と同じ「獣」なのかは定かではありませんでした。

しかし発見された5人の死体が内蔵を食べられていたり首が飛んでいたりと殺され方が様々で、ベートの目撃証言もあることからジェヴォーダンのベート事件の「獣」と同一なのではないかと思われたのです。

【ヴァニタスの手記】ベートの正体はクロエではない!

ジェヴォーダンのベートは呪持ちのヴァンピールではないかと考えられていましたが、ヴァニタスとノエが死体が発見された白銀の森でベートの痕跡を探そうとすると、白銀の森には恐ろしい魔女がいるという情報を耳にしました。

その後、白銀の魔女と呼ばれている人物がクロエというヴァンピールであることが明らかとなったのです。

ここからは、ベートの正体は白金の森の魔女なのかとベートの正体がクロエだと思われた理由についてまとめていきます!

ベートの正体は白金の森の魔女?

ベートの正体は白銀の魔女と呼ばれている人物のことかと思われました。

白金の森の魔女と呼ばれていたのは、ジェヴォーダンの雪がよく映える薄灰色の髪と少し灰色がかった青い瞳をもつ少女の姿をしたヴァンピールのクロエ・ダプシェのことです。

しかしこの人物はベートの正体ではなく、ベートに深い関わりのある人物だということが明かされていきます。

クロエ・ダプシェとは?

クロエはダプシェ公爵家の「隠されたヴァンピール」で、4歳の頃にヴァンピールとして目覚めてから11歳を過ぎた頃には身体は成長しなくなり、表向きにはクロエ・ダプシェは病死したことにされていました。

そのためクロエは父親の許可なく城の外に出ることは許されず、外に出る時は必ず従者を付けてフードで顔を隠し、クロエがヴァンピールであることが城の外の人間に知られぬよう暮らしていました。

ダプシェ公爵家は、ヴァンピールになってしまったクロエを人間に戻すために原因である世界式の研究を始め、その意志は代々受け継がれて世界式の謎を解き明かしその神の領域に手を伸ばし触れることこそがダプシェ家の悲願となっていたのです。

しかし時が経ち、かつていた研究者たちもいなくなり、クロエは100年以上もの間ひとりで研究を続けていて、何のためにどうして研究を続けなければならないのかとクロエは悩んでいまいた。

そんな時に起こったのがジェヴォーダンのベート事件だったのです。

ベートの正体がクロエだと思われた理由

ベートの存在を最初に作ったのは教会でした。

ジェヴォーダンのベート事件の始まりは、隠されたヴァンピールとしてジェヴォーダンで育った村娘が、村の神父によって殺される直前に「私を殺したら他のなかま(吸血鬼)が必ずあなたを殺しに来る」と咄嗟に付いた嘘からだったのです。

ヴァンピールを憎む者が多かった時代に、ジェヴォーダンの地はヴァンピールによって汚されていると認識した教会と信徒達は、使命感に駆られた苛烈な行動からヴァンピール狩りへと姿を変えていきます。

しかしヴァンピール狩りは当時すでに禁止されていたため、それを行っている教会には代行者となる存在が必要だったのです。

殺された死体を喰らいに来た野獣のことを狼に似た化け物「ベート」だと騒ぎになったことで、教会はベートという架空の存在を作り上げました。

クロエは当初ジェヴォーダンのベート事件とは無関係でしたが、ダプシェ侯爵がベートとヴァンピール狩りの関係について調べ始めたことで、ダプシェ家がヴァンピールを匿っていると教会に目をつけられ、村ではベートはダプシェが操っているとまで言われたのです。

ダプシェ家には実際に「隠されたヴァンピール」であるクロエの存在があったため、クロエがベートの正体だと仕立て上げられてしまうこととなりました。

そしてジェヴォーダンのベート事件は、教会のシャスール(狩人)とヴァンピールである元老院のブロー(処刑人)が手を組みクロエを殺そうとしたのです。

【ヴァニタスの手記】ベートの正体はジャンジャック!

ベートの正体は、ジャン=ジャック・シャステルというヴァンピールの青年でした。

ここからは、ジャンジャックがベートになった理由と目的についてまとめていきます!

ジャンジャックがベートになった理由は?

ジャンジャックがベートになった理由は、ベートが死ぬまでこの狩りは終わらないと考えたからでした。

ジャンジャックは自らが人々の望むベートの姿になり、クロエを貶めた人間とクロエを見捨てたヴァンピールの両方に対する憎しみから、全てを喰らってやろうとしたのです。

ベートに仕立て上げられたクロエがこれ以上泣かせずにすむように、クロエを護れる力が欲しいと考えたジャンジャックの気持ちにつけこんだネーニアが、ジャンジャックの真名を穢しベートの姿へと変えたのでした。

ジャンジャックがベートになった目的

ジャンジャックがベートになった目的は、クロエを護るためでした。

誰もがベートに仕立て上げられたクロエを殺しに来る世界で、クロエは竜騎士、村人、シャスール、ブローに狙われていたのです。

ジャンジャックはクロエを護るためにベートの姿となり、何度殺しても現れるクロエを狙う人々を何百回何千回と繰り返し殺し続けてきました。

【ヴァニタスの手記】ベートの正体ジャンジャックとクロエの関係

ベートの正体だったことが明らかとなったジャンジャックとクロエの関係とはどのようなものなのでしょうか。

ここからは、ベートの正体ジャンジャックとクロエの過去とふたりの目的についてもまとめていきます!

ジャンジャックとクロエの過去

ジャンジャックとクロエは、ジェヴォーダンのベート事件が始まった頃に森の中で出会いました。

ジャンジャックは、何の悪さをするわけでもなくいつ見ても年を取らない森に現れる薄灰色の髪の少女「白銀の魔女」の話しを、祖父母から何度も聞かされていたため、白銀の魔女の正体であるクロエに会えたことがとても嬉しかったのです。

クロエと同じく隠されたヴァンピールだったジャンジャックは、父親からはヴァンピールであることを理由に殴られ、母親はヴァンピールであるジャンジャックを見ようとしませんでした。

誰からも護ってもらえなかったジャンジャックにとって、クロエだけが同じヴァンピールとして理解し合える唯一の存在だったのです。

ジャンジャックとクロエの目的

ジャンジャックとクロエの目的は、ジェボーダンに対する復讐ではありませんでした。

クロエはダプシェ家の悲願だった世界式の改竄装置を完成させ、ジェヴォーダンを世界から消し去るものと思われましたが、クロエの本当の目的は実体がなく触れることもできないネーニアをどうにかして殺すことだったのです。

クロエは領民を守る責務があることがダプシェ家の誇りだと父親から教わっていたため、どんなことがあってもクロエにとってダプシェの民であるジェボーダンの人々を憎むことはあり得ませんでした。

改竄装置を使ってネーニアの肉体を強制的に実存させたクロエは、クロエにとってたったひとつの大切な存在だったジャンジャックの真名を穢したネーニアのことを殺したいほどに憎んでいたのです。

ジャンジャックはクロエを貶めた人間とクロエを見捨てたヴァンピールの両方を憎んでいたため、クロエの目的が自分の目的となっていてクロエが考える本当の目的は知りませんでした。

クロエはネーニアに対する復讐が終わった後に自分も死にジャンジャックを自由にさせるつもりでいましたが、ジャンジャックは一人で自由になることよりもクロエと一緒に生きる未来を望んでいたのです。

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まとめ

『ヴァニタスの手記』でジェヴォーダンのベートの正体ジャンジャックについてとクロエとの関係や過去と目的についてもまとめてきました。

クロエだと思われていたベートの正体はジャンジャックということが明らかとなり、2人の悲しく辛い過去とベートの関係についてもわかりましたね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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